海外旅行の荷造りでは、「化粧水は預けてよい?」「充電器はどちらのバッグに入れる?」と迷うことがあります。機内で使わないものでも、すべて預け荷物に入れてよいわけではありません。
分け方の基本は、次の4段階です。機内で使うものに加え、預け荷物が届かなくても、到着後に困らないものを手元へ残すと考えましょう。
- 規則上、預けられないものを手荷物へ入れる
- パスポート・現金・自宅の鍵などの貴重品を手荷物へ入れる
- 薬・眼鏡・着替えなど、預け荷物が遅れても1泊できるものを手荷物へ残す
- 残りの衣類・日用品を預け荷物へ入れる
先に手荷物へ残すものを決めると、預けるものも整理しやすくなります。薬など代替しにくいものは滞在中に必要な分も確保してください。
今回は、日本から国際線を利用する場合を中心に、持ち物別の入れ先と荷造りの手順を整理します。筆者が預け荷物を受け取れずに困った経験も交えながら、準備のポイントを紹介します。
この記事でわかること
- 手荷物と預け荷物に入れるものの目安
- 液体・化粧品・薬・充電用品の分け方
- 預けられないものと、手元に残しておきたいもの
- 重量確認から空港で預ける直前までのチェックポイント
※ルールは2026年10月15日時点の公式案内を確認しています。海外の航空会社・出発空港では条件が異なる場合があるため、帰国便や乗り継ぎ便も含めて確認してください。
海外旅行の手荷物と預け荷物の分け方|持ち物別の早見表

最初に、手荷物と預け荷物の違いを確認したうえで、よく持参するものの入れ先を一覧で整理します。迷ったときは、まずこの早見表で全体像を確認してください。
手荷物と預け荷物の違い
この記事でいう「手荷物」は、自分で機内に持ち込むバッグやスーツケースを指します。「預け荷物」は、チェックインカウンターや自動手荷物預け機などで航空会社に預け、到着後に受け取る荷物です。
手荷物にするか預け荷物にするかは、利用する航空会社のサイズ・重量・個数の条件を確認して判断しましょう。
持ち物別の入れ先を早見表で確認
まずは、よく持参するものの分け方を一覧にしました。「預け入れ不可」と「紛失・破損に備えて手元に残したいもの」は理由が異なるため、注意点もあわせて確認してください。
| 持ち物 | 入れ先の目安 | 理由・注意点 |
|---|---|---|
| パスポート・現金・カード・鍵 | 手荷物 | 貴重品や旅行に必要なものは手元で管理 |
| スマートフォン・パソコン・カメラ | 手荷物を基本にする | 破損・紛失への備え。電池内蔵機器を預ける場合は条件を確認 |
| モバイルバッテリー・予備のリチウム電池 | 条件を満たすものは機内持ち込みのみ | 上限を超えるものなどは持ち込みも不可。容量・個数・端子の保護を確認 |
| USB充電器・ケーブル・変換プラグ | 手荷物がおすすめ | 電池を内蔵しないものは預けることも可能。到着後に使う分は手元へ |
| 常備薬・眼鏡・コンタクト用品 | 手荷物 | すぐに代替品を調達できないものを優先。液体には別途条件あり |
| 化粧品・洗面用品 | 容量や用途に応じて分ける | 機内持ち込みの液体制限と、化粧品などの数量制限を確認 |
| 衣類・靴 | 預け荷物を中心にする | 着替えなど必要最小限を手元に残すことも検討 |
| ヘアアイロン・電気シェーバー | 電源方式・仕様で判断 | コード式、電池式、ガス式などで条件が異なる |
| 食品・飲み物・お土産 | 品物ごとに判断 | 液体・酒類の条件に加え、渡航先の検疫・税関規則も確認 |
この表は一般的な持ち物を分けるための目安です。仕様によって扱いが変わる品物は、国土交通省の制限品の案内や、利用する航空会社の公式サイトで確認しましょう。
預け荷物に入れられないもの・手元に残すもの

まず確認したいのが、規則上預けられないものと、紛失・破損に備えて手元に残したいものです。同じ「手荷物に入れるもの」でも理由が異なるため、分けて考えましょう。
モバイルバッテリーと予備のリチウム電池は機内持ち込みへ
モバイルバッテリーや、カメラなどに使う予備のリチウム電池は、預け荷物には入れられません。衣類の間や充電用品のポーチに紛れていないか、預ける前に確認してください。
国土交通省は、2026年4月24日からモバイルバッテリーの持ち込み個数と機内での充電・使用に関するルールを変更しました。国内線および日本を発着する航空便では、次の点を押さえておきましょう。
- モバイルバッテリー・予備のリチウム電池は預けず、容量・個数の条件内で機内へ持ち込む
- 端子を保護し、ショートしないよう個別に収納する
- モバイルバッテリーを座席上の収納棚へ入れない
- 機内でモバイルバッテリー本体を充電しない
- 機内でモバイルバッテリーからスマートフォンなどへ給電しない
収納棚へ入れない対応などは以前からのルールです。変更内容は国土交通省の公式発表で確認できます。容量・個数や保管方法の詳しい条件は、モバイルバッテリーの機内持ち込みルール記事を参照してください。海外の航空会社や現地国内線を利用する場合は、その会社の条件も確認しましょう。
持参する製品をこれから選ぶ方は、海外旅行用モバイルバッテリーの比較記事で、容量や重量などを確認できます。
パスポート・貴重品・パソコンなどは預けずに管理する
パスポート、現金、カード、鍵などは手元で管理します。パソコンやカメラ、高価なアクセサリーなども、紛失や破損に備えて手荷物に入れておきたいものです。
ANAは、貴重品・壊れやすいもの・薬などの日常必需品を預けないよう案内しています。筆者も、万一のロストバゲージや紛失に備えて、高価なものは預け荷物には入れていません。
なお、電池を内蔵したパソコンなどが、すべて預け入れ禁止という意味ではありません。預けられる条件を満たす機器でも、電源を完全に切り、損傷や意図しない作動を防ぐ必要があります。機器ごとの条件と、貴重品としての管理は分けて考えましょう。
常備薬と到着までに必要なものを手荷物へ残す
普段使う薬や眼鏡、コンタクト用品は、機内で使う予定がなくても手元に残しておきましょう。薬は渡航先の持ち込み条件を確認したうえで、滞在中に必要な分も含めて手荷物へ確保します。
液体の薬には通常の液体制限の例外となる場合がありますが、保安検査での申告・確認が必要です。また、渡航先への医薬品の持ち込み条件は別に確認してください。
筆者が荷物を受け取れずに困ったもの
筆者は過去に預け荷物が届かなかった経験があり、特に困ったのが、コンタクトと眼鏡が手元になかったことでした。その経験から、現在は眼鏡を必ず手荷物に入れています。長距離路線では、次のものも機内へ持ち込んでいます。
- 1泊分の着替え
- 眼鏡
- コンタクト
- 変換プラグ
何を残すか迷ったら、「到着後、預け荷物がなくても自分が過ごせるか」を考えてみてください。現地ですぐに買えるものは優先度を下げ、度数の合う眼鏡や普段の薬など、代わりを用意しにくいものを優先すると整理しやすくなります。
液体・化粧品は預け荷物に入れられる?品目別の分け方

液体や化粧品は、機内持ち込みと預け入れで条件が異なります。100mLルールだけで判断せず、品目ごとの数量制限や用途も確認して分けましょう。
預け荷物には機内持ち込みの「100mLルール」は適用されない
日本発の国際線では、液体物を機内へ持ち込む場合、原則として100mL以下の容器に入れるなどの制限があります。
一方、預け荷物にはこの「100mLルール」は適用されません。 たとえば200mLの化粧水やシャンプーでも、預け荷物に入れること自体は可能です。
ただし、預け荷物なら液体をいくらでも入れられるわけではありません。化粧品や医薬品の一部には、危険物として別の数量制限があります。たとえばJALでは、対象となる液体・スプレー類について、1容器0.5kgまたは0.5L以下、1人合計2kgまたは2Lまでと案内しています。
つまり、「100mLを超えるから預けられない」のではなく、品物ごとの条件を確認するのがポイントです。
化粧水・クリーム・日焼け止め・歯磨き粉の入れ先
化粧水やシャンプーだけでなく、クリーム・日焼け止め・歯磨き粉なども、機内持ち込みでは液体物として扱われます。
考え方はシンプルで、機内や到着直後に使う分は100mL以下の容器に小分けして手荷物へ、それ以外は条件を確認して預け荷物へ分けると整理しやすくなります。
| 品物 | 手荷物に入れる場合 | 預ける場合 |
|---|---|---|
| 化粧水・乳液・シャンプー | 原則100mL以下の容器で透明袋へ | 大きな容器でも可。液漏れ対策をする |
| クリーム・日焼け止め | クリーム状でも液体制限の対象 | スプレー式は別途条件を確認 |
| 歯磨き粉 | ペースト状でも液体制限の対象 | 機内で使わない分は預けてもよい |
| コンタクト保存液 | 必要な医薬品等として例外になる場合あり | 到着までに必要な分は手元に残す |
透明袋の条件や「100mL」の判定方法は、国際線の液体持ち込みルールで詳しく解説しています。
筆者は、化粧水や日焼け止めなどを小さい容器にまとめ、到着までに必要な分を手荷物へ入れています。普段使っているものをすぐに使いたい場合は、必要量だけ小分けにしておくと扱いやすくなります。
持参する洗面用品が決まったら、容器の大きさや滞在先での使い方に合うポーチへまとめましょう。旅行用洗面ポーチの選び方では、吊り下げ式が向く人と、軽量ポーチやメッシュケースで十分な人を、筆者の使用例とともに紹介しています。
スプレーは用途と種類を確認する
スプレー類は、「スプレー缶だから持ち込める・預けられる」と一律には判断できません。用途によって扱いが異なるため、製品の種類を確認します。
たとえば、ヘアスプレーや身体用の虫除けスプレーは、容量などの条件を満たせば運べます。一方、害虫駆除用の殺虫剤は、機内持ち込み・預け入れともにできません。
持ち運べるスプレーでも、誤噴射を防ぐためにキャップなどで噴射弁を保護する必要があります。迷った場合は、製品名・用途・容量を確認したうえで、利用する航空会社の案内を確認してください。
預ける液体は液漏れ対策をしておく
預け荷物に入れる液体は、機内持ち込み用の透明袋に入れる必要はありません。ただし、化粧水やシャンプーなどは、漏れても他の荷物に広がらないよう、ジッパー袋やポーチにまとめておくと安心です。ふたやポンプがきちんと閉まっているか確認し、瓶など割れやすい容器は衣類の間に入れるなどして保護しましょう。
筆者は旅先でワインや瓶詰めの食品を買うことがあるため、大きなサイズのジッパーバッグを常に何枚か余分に持参しています。
充電器・家電・食品など、入れ先に迷いやすいもの

充電器や家電、食品は、品物の種類だけでは手荷物・預け荷物のどちらに入れるべきか判断できないものがあります。電池を内蔵しているか、どの方式で動くか、渡航先へ持ち込めるかを確認しましょう。
USB充電器・ケーブル・変換プラグとモバイルバッテリーを区別する
「充電器」と呼ばれるものでも、電池を内蔵しているかどうかで扱いが異なります。
| 種類 | 入れ先 |
|---|---|
| USB充電器・ケーブル・電池を内蔵しない変換プラグ | 手荷物・預け荷物のどちらでも可 |
| モバイルバッテリー・バッテリー一体型の充電器 | 預け入れ不可。条件を満たすものを手荷物へ |
筆者は、預け荷物が遅れた場合にもスマートフォンを充電できるよう、充電用品はまとめて手荷物に入れています。少なくとも、スマートフォンを充電するために必要な充電器・ケーブル・変換プラグは手元に残しておくと安心です。
海外用の変換プラグをこれから用意する場合は、渡航先のコンセント形状だけでなく、USBポートの有無や重量も確認して選びましょう。詳しくは海外旅行用変換プラグおすすめで比較していますが、すぐに用意したい場合は、USBポート付きのコンパクトな変換プラグも選択肢です。対応国・電圧・重量を確認して選びましょう。
ヘアアイロン・シェーバー・カイロは電源方式を確認
ヘアアイロンやシェーバー、カイロは、コード式・充電式・ガス式など、動力源によって扱いが変わります。
- ヘアアイロン:コード式か、電池・ガスを使用するタイプかを確認
- 電気シェーバー:電池を内蔵している場合は、預け入れ条件を確認
- カイロ:使い捨て・充電式・燃料式で扱いが異なる
特にコードレスのヘアアイロンは製品によって条件が異なるため、国土交通省のヘアアイロン・ヒートブラシの案内(PDF)も確認してください。
なお、飛行機で運べるかどうかと、渡航先の電圧で使用できるかどうかは別の問題です。海外で使用する家電は、対応電圧もあわせて確認しましょう。
食品やお土産は「飛行機に載せられるか」と「入国できるか」を分けて考える
食品や飲み物は、航空会社の手荷物ルールだけでなく、渡航先の検疫・税関規則も確認する必要があります。
たとえば肉製品や生鮮食品は、飛行機で運べたとしても、国によっては持ち込み禁止や申告の対象になります。「預け荷物に入れれば持ち込める」というわけではありません。
水やお茶などの一般的な飲料は、100mLを超える容器でも預け荷物に入れられます。酒類は別の条件があり、アルコール度数24%超〜70%以下は1人5Lまで、70%を超えるものは機内持ち込み・預け入れともにできません。
食品や酒類を持参する場合は、航空会社の条件に加えて、渡航先の政府機関や税関の案内も確認してください。
荷造りの仕上げ|重量・取り出しやすさ・預ける直前を確認

持ち物の入れ先が決まったら、最後に荷物全体を整えます。重量・サイズ・個数を確認し、空港や機内で必要なものを取り出しやすい状態にしておきましょう。
海外旅行の荷造りはこの順番で進める
ここまでの内容を、実際の荷造りの順番にすると次のようになります。
- モバイルバッテリーなど、預けられないものを手荷物へ入れる
- パスポート・貴重品・薬・眼鏡などを手元に残す
- 預け荷物の到着遅れに備え、1泊分の着替えや洗面用品を手荷物へ入れる
- 残りの衣類・日用品を預け荷物へ入れる
- 液体・電池・家電など、条件のあるものを最終確認する
- 手荷物・預け荷物の重量・サイズ・個数を確認する
先に「手元に残すもの」を確保しておくと、重量オーバーしたときにも、どの荷物を移せるか判断しやすくなります。
重量・サイズ・個数は予約した航空券の条件で確認する
国際線の手荷物条件は、航空会社だけでなく、路線・座席クラス・運賃によっても異なります。「国際線なら○kgまで」と考えず、予約した航空券の条件を確認してください。
確認したいのは次の4点です。
- 預け荷物が運賃に含まれているか
- 1個あたりの重量・サイズ上限
- 預けられる個数や合計重量
- 機内持ち込み手荷物・身の回り品の重量と個数
出発前に重さを確認するなら、吊り下げ式のラゲッジスケールを使う方法もあります。帰国時にお土産などで荷物が増えることも考え、往路から上限ぎりぎりにしない方が調整しやすいでしょう。
重量を減らしたい場合は、まず必要性の低い持ち物を見直します。貴重品や薬など手元に残すべきものを、重量調整のためだけに預け荷物へ移すのは避けましょう。
空港・機内で使うものは取り出しやすい場所へ
手荷物の中では、保安検査で確認する可能性があるものや、機内で使うものを取り出しやすい場所へまとめておくとスムーズです。実際に何を取り出すかは、利用する空港の案内に従ってください。
筆者は機内持ち込みにリュックかトートを使い、眼鏡・薬・充電ケーブルなどは小分けにして手元に置いています。
着替えや小物を整理する場合は、パッキングキューブの選び方も参考になります。衣類のかさを減らしたいなら圧縮タイプも選択肢ですが、圧縮しても重量は減りません。 収納スペースを節約したい方は、旅行用圧縮ポーチの比較記事でサイズや構造の違いを確認できます。
また、空港で機内持ち込み予定のバッグを急きょ預けることになった場合は、そのまま渡さないよう注意してください。モバイルバッテリーや予備のリチウム電池、貴重品、薬などを取り出してから預けます。
よくある質問
預け荷物は、スーツケース以外にボストンバッグやリュックでもよいですか?
スーツケース以外のバッグも預けられます。ただし、中身がこぼれず、通常の運搬に耐えられる梱包が必要です。重量・サイズ・個数の条件を確認し、リュックの長いストラップなどは引っ掛からないようまとめましょう。特殊な形状や梱包に不安がある場合は、利用する航空会社へ確認してください。
手荷物が重いとき、パソコンや薬を預け荷物へ移してもよいですか?
まずは、衣類や到着まで使わない日用品など、移せるものから見直しましょう。パソコンは破損・紛失への備えが必要で、常用する薬も手元に残したいものです。機内持ち込みの上限を超える場合は、荷物全体の数量や持参品を調整してください。
預け荷物に鍵をかけてもよいですか?
施錠の扱いは、利用する航空会社や出発地の案内を確認してください。特に米国方面では検査時の開錠への対応が必要になります。詳しくは「TSロックとは?TSAロックとの違いや必要性」で解説しています。
まとめ|手元に残すものを先に分けてから預け荷物を詰めよう
海外旅行の荷物は、機内で使うかどうかに加え、預けられる品物か、到着が遅れたときに困らないかを考えて分けると整理できます。
- モバイルバッテリーなど、預けられないものを先に手荷物へ分ける
- パスポート・現金・高価品などの貴重品を手元に残す
- 預け荷物が遅れても1泊できるよう、着替えや洗面用品を手荷物に残す
- 残りの衣類・日用品を預け荷物へ入れ、品物の条件と両方のバッグの許容量を確認する
筆者自身、預け荷物が届かなかったときに、眼鏡とコンタクトが手元にないことで困りました。何を持ち込むか迷う場合は、自分が到着後に過ごすために欠かせないものから選んでみてください。許容量の範囲で手元に備えを残しておくと、荷物の分け方が決めやすくなります。
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液体やモバイルバッテリーの詳しい条件は、以下の記事で確認できます。



入れ先を決めたあとは、衣類や小物をまとめる収納用品も確認しておきましょう。



